火曜日   異次元回廊
P76 平成24年7月10日(火)

 チェ・ゲバラ騒動とでも言うような、英雄のにぎやかな一段階が終了して、仕組みはまた新しい段階に入っている。自分の宇宙の代表として立った彼は、その一過程を終えると、無源亜層の向こう側へ巡って行ってしまった。表の世界から無源亜層の向こう側を巡る過程は、メビウス循環に続いて今回初めて取り入れられた改革で、過去の世界では正しい形ではなされてはいなかった。エネルギー原則的な流れで押し流されて行くような動きは別として。
 無源亜層という領域は、宇宙の発生の源に近い領域のことで、そこから真の源へ回帰することができるはずの領域である。ところが機械体制はその領域も食い潰してしまっていて、我々宇宙のメンバーは誰一人帰れなくなってしまっている。源から最初の一者の表現世界まで、その過程を五千段階に機械は分けているが、全宇宙を支配し尽くした旧体制は、表現世界のエネルギーや素材を破砕しすり潰し、無源亜層のエネルギーとも混ぜ合わせて、機械エネルギーとして支配下に置く手法をとっている。
 その行為は当然ルール違反であるため、エネルギーは濁り、宇宙は表現世界から抜け落ちてしまっている。自然の生命体は生きる世界がなくなればそれでおしまいであるが、機械の場合はエネルギーがあればそれで生きていける。表の世界であろうが、消滅領域であろうが、あまり関係がなさそうで、廃墟や廃液以下の見えない領域で大活躍をしてしまう。現段階はそうした見えない機械ヘドロエネルギーが、宇宙を動かしている状態である。
 その不具合を正すために、新体制側は正規のルールのもとで、向こうへ巡って大掃除をする過程を導入することとなって、現在に至っている。先頭グループの七割までがその課程をこなしたのであるが、旧体制の反発を受けて、二割が再び脱落して、現在は五割ほどしか正常化できてはいない。その領域にチェ・ゲバラは向かったのである。遅れているので早い目に巡って、先頭集団で活躍しようとしたのであろう。
 彼は非常に人気の高い英雄で、宇宙でも突出した地位をあっという間に獲得していった。それはアーサー王並みのものに感じられる。過去にも特別の働きがあったようで、今回も人間レベルでの過程を終えて、いよいよ宇宙本番という段階に入っていくことになるのだろう。
 その後を引き継ぐように、南米のスルキという方が、母神の仕組みに取り組み始められた。仕組みが変容してからは、マグダラのマリアであるマリコ大神も、アレキサンダー大王も仕組みの課題がこなせなくなってしまった。その後をスルキという人間神が受け継ぐ形となって、仕組みが進行しているのであるが、父神と母神の仕組みは、一定段階を交代で務める展開になっている。父神と母神には簡単に仕組みごとはやらせない、そんな意図が感じられる。
 スルキという人間神は、ブラジルのアマゾン領域で活動していた方で、筆者とは第一期の時からのお知り合いである。ずっと待ち続けておられた感じであるが、今までは何を待っておられるのかわからなかった。それが仕組みに取り組むことになって、やっと感じがつかめてきたような気がする。ククルカン大神とセットになる母神、イザナミ大神であることが判明したからである。
 ククルカンと同時代に人間として生きたスルキさんは今、チェ・ゲバラの後を引き継ぐようにして、南米から母神の課題に取り組み始められた。前のマリコ神行とは違う、十大陸で取り組む形である。先導役と連携しての手探りであるが、第一段階の南米は、どうやら予定の五日で終わりそうである。あるいは五世代六セット、五大要素六大要素で六日、ということになるのかもしれないが‥‥。

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