月〜金曜日   アーサー王と仕組み
P1 平成25年4月11日(木)〜

 公武合体第二幕とアーサー王のからみの問題としては、徳川吉宗がアーサー王組の一員であるということと、上野の東照宮に家康、慶喜と共に祭神として祭られているところに、仕組みとしての秘め事があると感じられていた。しかし巡回行を続けている過程で、吉宗が直接かかわるということはほとんどなかった。あったとしても外から眺めている程度であったが、三分の二が終わった頃から妙な動きが出てきて、最終的にはアーサー王が明治神宮に現れるといった驚くべき展開になっていったのであった。
 それ以前に「戦史」で有名なツキジデス(トゥキディデス)が、佐田に接触を求めてきたことがあった。突然だったのでびっくりしたのであるが、本を読んでそれを引き継いでくれという依頼であった。本は読んであると言うと、それで納得した様子であったが、そこから異次元問答が始まったのだった。ツキジデスはどこで生きていたかというこちらからの問いかけに、彼は正確な答えが出せなかった。彼は、我々と同じような物質人間世界で生きていた、と考えていたのであった。
 実はこの件に関しては、最初からハメテが仕掛けてあった。そのことは後になってからわかったことであったが、こちらの意識を操作し、変容機などを使って記憶や記録を改竄(かいざん)したりして、誤った情報を出させて破滅へと導くことが目論まれていた。そうした意識操作は日常的なものであって、常々注意しているのではあるが、その時は突然のことで見事にはめられてしまったのであった。ツキジデスがやって来て、本を読んで引き継いでほしいと言ったとき、こちらの頭にはヘシオドスの「神統記」が思い浮かんでいた。しかしその時は、その題名は意識の表面には上がっておらず、記憶の底に沈んでいた。「神統記」は若い頃に読んでいたので、それは読んであると言ったのであるが、この時には完全にハメテのルートに乗っけられてしまっていたのであった。
 天皇家の問題にアーサー王伝説のマーリンなどがからんでいる真っ最中のことだったので、本というのが仕組みがらみになっているものに感じられ、「神統記」を思い描いたのであったが、そこらあたりがハメテの操作での巧妙なところで、時代背景もはっきりしない状態での問答が始まってしまったのだった。下書きの文章のミスを編集担当がチェックしてくれたのであるが、ツキジデスの「戦史」とヘロドトスの「歴史」を並べて「神統記」にすり替えてしまったため、またまたこちらが混乱してしまう結果となったのであった。「神統記」は両者とは違うヘシオドスの本であることに、書き換えている今になってやっと気がついたのであるが、とにかくここらあたりの意識操作は相当ひどいものになっているので、書く方も読む方も注意が必要である。
 そうした状態での誤った問答を文章にしたのであるが、今から見ればトンチンカンでハチャメチャな内容となっている。それは筆者の文章を台無しにして潰すための破壊工作でもあったわけであるが、興味深い内容なので公開しておこうと思う。異次元情報というものは、それがどういうものであれ、機械妖怪がからむおぞましいものであることの見本の一つとするためである。
 ツキジデスやヘロドトスは前四百年代のソクラテスと同時代の実在している先祖であるが、ヘシオドスは前七百年代でその生死は定かではない。神々とのお付き合いが深かった方なので、そこらあたりがこちらの頭にあったので、精霊界との境界のことを確かめたかったのであった。ところが相手はツキジデスであり、質問自体が訳のわからないものになってしまうと同時に、今いる場所や過去の領域の確認ができなくなってしまったため、お互いが背後の機械組織の操作で混乱してしまう問答になっていったのであった。
 伝説的なギリシャ・ローマ神話の人間世界は、物質世界のように描かれていて、あたかも我々の先史時代に彼らが生きていたかのような錯覚に陥ってしまうけれども、我々から見るとそこにははっきりした次元差がある。そのことはアーサー王伝説の場合も同様であるが、そこらあたりのことでツキジデスと問答することになったのであった。ツキジデスは今では大神であるが、人間の立場でこちらに引継ぎを迫ってこられたので、訳のわからない問答になっていったのであるが、この時にはツキジデスには神人合一時代のアドニス系の先祖が被さっていたらしい。筆者の頭が混乱している状態では対応できないツキジデスに、当時としては別次元の人間を重ね合わせて問答することになっていったようであった。そのためにソクラテスと同時代に、こちらの世界で生きていたツキジデスが、向こうの世界にいたような問答になってしまったのであった。しかもこちらの意識の中には、「神統記」のヘシオドスのイメージがあってのことであった。

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