火曜日   異次元回廊
P81 平成24年8月21日(火)

 仕組みが進行すればするほど反発も激しくなって、現在では相当厳しい戦いとなっている。廃墟化されていた全領域がよみがえって、過去の調整をするようになってきているけれども、膨大な宇宙には、二、三パーセントの旧体制の支配者組が残っていて、簡単には大掃除をさせてくれない。最終的にはコンピューターの管理システムや、科学者組織との戦いになるのであるが、こちらのコンピューター機器が使えなくなるので、かなり難儀している。
 仕方がないので新宇宙に呼びかけて、こちらから旧体制を揺さぶる小道具のゲーム機を生産してもらうことにした。大向こうから対決しているだけではどうしても分が悪いので、こまごました小道具や、機械ヘドロを解消するゲームソフトを開発してもらうことにしたのであった。これが当たりに当たってかなりの効果が出て、大掃除も進んだのであるが、旧体制側は機械には強いので、すぐに反発される形になってしまう。
 旧体制の機械を乗り越える機械を作ることが、目標の一つではあるのだけれども、そうした感覚が新体制側では不足している。分が悪いとみるとすぐやめて逃げてしまうので、いつまでたっても乗り越えることができないでいる。優秀なハッカーが皆寝返ってしまうからである。だから機械とは違うもので越えようとするのだけれども、機械は機械で十分効果的ではあるので、そちらからの調整もしておく必要がある。



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