火曜日   異次元回廊
P93 平成24年11月20日(火)

 仕組みは大台に乗って、第七台とでも言うべき領域に上がってきたが、宇宙のメンバーがなかなかついてきてくれない。第一期の神界コースの時もそうであったが、今回の新段階でも同じことが起こり始めている。前第六台の全行程を終えた仕組みの総合先導役である佐田靖治は、今回は科学者の先導役としての立場になっているが、それは宇宙レベルでの話である。
 その段階に至る前のところで、佐田のバアヤの職にあったガイア大神が、耐え切れなくなって離職することになってしまった。非常に残念なことで、復帰を願いたいところであるが、夫神のウラノス大神が動かないので、どうにもならないらしい。同じグループのプラトンやクリティス大神も潰れてしまって、協力どころか妨害してしまうので、どうにもならなくなったらしい。
 父神と母神の仕組みの先導役は、マリコ大神(マグダラのマリア)を除いて全滅状態であるので、止むを得ないところではあるのだけれども、そのためにこちらが科学者の身代わりをしなければならなくなったのでは、本末転倒と言ってもいいくらいのものがある。
 それでも人類が過去に科学で犯した罪を解消していく作業は、人間として仕組みに取り組んでいる立場から言うと、これ以上にはないほどの満足感がある。現在の地球の科学者たちは、まだ未発達であることもあって、自然や世界を壊すことにしか目が向かってはおらず、それを直すという自覚がない。
 神界コースの課題を一段階終えて、今度は物領賢者コースの課題に、先導役として取り組まなければならなくなったけれども、今はまだメンバーはついてきてくれてはいない。宇宙科学者の不治の難病であるハゲを治す特効薬を開発して、目覚しい成果を上げることでデビューしたのであるが、今のところはそれに対する反発が激しくて、こちらの宇宙が埋まってしまっているところである。
 太陽系の新領域も埋まってしまって、果てしのない廃墟から旧体制の妖怪生命が押し寄せて来て、のさばっている。今までの五百倍の能力開発をしなければこなせない高いハードルで、先導役の佐田はこなせているのであるが、太陽系や宇宙の仕組みメンバーは疲れ果ててしまっている。休みが取れないので止むを得ないことではあるけれども、このままでは仕組みが潰れてしまう。
 メンバー淘汰をしながら徐々に乗り越えていくことになると信じてはいるが、現時点では旧体制の総攻撃の巧妙な手法に翻弄されているところである。

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