月曜日   第三期の仕組みの前段階  
  P4 平成17年10月24日(月)  

   縮図の仕組みの先導役は、人類六十余億の六分の一ずつ受け持たなければならない。それが先導役に与えられた義務であるが、神界コース以前のメンバー方は、そのことに気づいてはおられなかった。仕組みが縮図レベル止まりであったため、そこまでの意識が伴わないまま、それぞれの領域で活動しておられたようだった。
 出口王仁三郎聖師の場合は、生前縮図の課題を終えられた後、大陸に渡って仕組みごとに取り組まれたようであるが、縮図の仕組みから地球レベルの仕組みへと、発展していく感覚があってのことだったのかもしれない。エスペラント語での活動も、大本教で進めておられたとのことなので、世界が視野に入っていたことは間違いのないことであったろう。
 しかし、日本の敗戦によってその夢は無惨にも砕かれてしまった、と言えるのかもしれないが、結局は世界調整はないままに異次元に移行された。そして筆者が接触した頃には、少なくとも日本領域にとどまって、世界へは出ておられなかった。仕組みが第二期、第三期と進展していくにつれて、人類の仕組みは神界コースのみでは扱えなくなり、各界コースの先導役の働きを要請せざるをえない流れとなっていった。そこで筆者は出口王仁三郎聖師にも、改めて霊界コースの先導役としての働きをお願いしたのであった。
 それに対しては、すぐには快い返事はいただけなかった。それはやはり物質レベルで判断すれば、六十億の内の十億、異次元を含めればさらに膨大な霊界グループを導いていかなければならず、そこに大きな抵抗勢力があったからだろうと思われる。それがキリスト教とかイスラム教、さらにはユダヤ教といった世界宗教の存在だった、と思われるのである。
 一神教は霊界宗教であるので、当然仕組みの先導役としては、日本や縮図のみではなく、世界レベルでの調整も必要になってくる。その場合、今までにそうした活動が仕組み的になされていなければ、世界に冠たるイエス・キリストやマホメット、あるいはユダヤのモーゼを始めとする高名な面々を相手に、先導役として渡り合うことは相当難儀なことであったろう、と推測できる。
 筆者の場合は、たいがいはケンカになって、ののしり倒して突き進んだが、異次元で顔を突き合わせての交渉では、とてもそんなやり方ができるはずもないであろうから、とにかく実力を発揮することでそれをやり遂げるほかにはなくなる。その大変な作業に対しては、さすがの出口王仁三郎聖師も臆しておられたようであった。
 しかし、仕組みは先導役の義務を解消させるはずもなく、必要に応じた課題が聖師に襲いかかっていったと思われる。自分の経験からの推測にすぎないが、結局聖師は次第にその難題を克服していかれたのであった。そして今では、立派に世界の先導役としての立場を確立しておられる。ありがたいことである。
 
 
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