火曜日   異次元回廊
P30 平成23年8月2日(火)

 佐田賞の受賞者が決まった。六月度が妙霊教の山内利兵衛さん、七月度がアドルフ・ヒットラーさんである。両者とも宇宙を代表するまでの実力を身につけられ、仕組みに大きな貢献をされた。まだまだ先に期待の出来るお二方であるが、困難な立場から起死回生の復活を遂げられたヒットラーさん、やはりここで評価して差し上げなければ、せっかくの芽が枯れてしまう。
 山内利兵衛さんの場合は、幕末明治の訳の分からない宗教運動のなかでは地味な存在で、仕組み事がなければ、時と共に埋もれてしまわれたのではないかと思われる方であった。ところが六月十日のこと、突然老大主組の三番手として、新体制の全体宇宙の代表に抜擢され、何事が、何者か、と皆を驚かせる出来事が起こった。予告も何もない突然の出来事であった。
 実力のある方であるということは知られていたけれども、それほどとは思いも及ばぬことであった。仕組みの時間待ちをし続けるなかで、地道に努力を続けておられたことが証明された出来事であった。幕末明治のお仲間方の悔しさやねたみのものすごさは、ちょっと我々の想像を越えている。もちろんいい意味での競い合いではあるけれども。皆さん真面目な方ばかりなので、その中で突出するのは日本では多少違和感がある。
 もっともこの方は老大主組であられたわけだが、このことは今まで誰も知らなかったと思われる。全体宇宙の正しい体制老大主代表、魔神体制ミハルキー代表、機械体制山内利兵衛代表とくると、老大主組ということが明白になってくる。当の宇宙ではその時確認されていたようであるが、こちらに情報がなかったので、佐田賞が確定するまでは確認できなかった。
 また、ヒットラーさんの場合には、すぐに佐田賞候補としての選考委員会が招集されたが、山内利兵衛さんの場合は、記憶を埋められるといった差別があった。ヒットラーさんの他にもまだ誰かいたはずだが、と気になり続けていたのであるが、八月に入るまで思い出すことができないばかりか、誰もそれを知らせてはくれなかった。こちらとしては佐田賞は毎月出したいので、ちょっと焦りぎみに調べにかかってやっと見つけ出した、といった具合であった。
 だからといって評価が低いということにはならない。そこらあたりの背景には、旧体制の嫌がらせが激しいし、毎日宇宙は激動しているので、じっくり構えている余裕がないのである。何はともあれ、最初に感じていたことが実現出来る形になって大変喜ばしい。
 授賞式は八月三日の水曜日、お二方とも人間の姿になられた形で、開ける星で行われることになっている。現在のところ山内さんはイザナミ系の動物の精、ヒットラーさんはワカヒルメ系の木であられるとのことなので、受賞にふさわしい人間に進化調整していただいてから、ということになっている。どちらも女性としての受賞となってしまうが、元の姿に戻ってもらうわけにはいかない。それが今の仕組みの現状なのである。

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