火曜日   異次元回廊
P37 平成23年9月27日(火)

 佐田賞が決まった。八月度として真柱(まはしら)大神、九月度は団体賞となって天皇家と護国系の四組である。
 真柱大神は元老大神一家の孫として、独立宇宙以下の我々の機械体制宇宙に君臨された方である。この方の流れをくむ神や人はたくさんいる。ラー大神に始まって、ゼウス大神、ヴィシュヌ大神、ペルーン大神その他、地球神話の主役級の父神たちである。人間の場合はモーゼス聖者、聖イエスキリスト他、たくさんの分身分体がおられる。
 佐田には、第一期の半ばの頃であるが、老大神に守られた真柱大神との激闘に明け暮れた日々があった。科学者の頂点に立つムゲンドルフ大神の再来と言われ、その特殊能力たるや並の賢者の及ぶところではなく、狂い回る思いをさせられたものであった。観念、妄想、錯覚を操ってこちらの意識を撹乱するその術は、ロボットの頂点を極めるものとされていた。
 ところがご本神はかならずしもそのことを良しとしてはおられなかった。というのも老大神に操られてしか動けないカタワであられたからである。やっとの思いで佐田が真柱大神を打破し、老大神一家を乗り越えてからは、真柱大神は行方をくらませてしまわれた。探し回って探り当てたとき、大神は正常化に向かっての死闘を繰り広げておられた。
 自分の分身分体の一片たりとも残さない、その強い覚悟のもと、延々とその厳しい作業に取り組んでおられたのである。たくさんの方々が華々しく宇宙の代表として立って活躍されるなかで、黙々と仕組みに取り組んでおられたのは、旧体制を代表する老大神グループが、元は仕組みを全宇宙レベルで完成させていたからであったろう。いくら仕組みを完成させても報われない宇宙、それが機械妖怪体制、廃墟のゴミ捨て場宇宙である。
 佐田は、そうした方々に報いるための一つとして、佐田賞を設けた。賞の発案は旧体制からのもので、年一回一度かぎりというものであった。神百五十兆円、人間五十兆円という驚異的な賞金は、旧体制側が陰からそれを奪い取る楽しみから発したもので、年一回が限度と考えられていたことがうかがえる。しかし、佐田の側はその試みがうれしくて、可能なかぎりたくさんの方々に差し上げたかったため、年一回を月一回とし、年一回という枠を取り払った。宇宙にあふれている佐田用のお金の使い道に困っていたからであった。今回も余裕をもって賞を差し上げられる。これほど喜ばしいことはない。
 九月度は元人間で、しかもグルーブ賞である。この度仕組みを大きく展開させることに成功された天皇組の二組、そして護国系の二組である。こちらの組に関しては、長くなるので来週改めて説明させていただく。授賞式は明日九月二十八日の水曜日、太陽系の開ける星で行われる。

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