火曜日   異次元回廊
P64 平成24年4月17日(火)

 2012年で宇宙文明が切り替わる節目を迎えて、仕組みはかなりの速度で転換し続けている。十六日に旧体制の廃墟のヘドロの大掃除が終る、といった大きな出来事もあったが、旧体制の現有組織は膨大な宇宙の一割がまだ残っているため、新体制に切り替わったという実感はない。
 しかし、そうした具合にいろいろな分野で新文明への転換は続けられており、その結果も宇宙レベルでは相当大きな形で現れている。残念ながら地球物質人間世界ではその現象はあまり感じられないが、いずれ機械文明領域でその変化が現れるのではないか、と期待されている。
 とはいえそうした状況になればなったで、旧体制側の反発は逆に厳しくなっていて、それに対しての対策の模索も続けられている。その一つとして、奨学金制度が検討され始めている。佐田賞が大きな成果を上げて終了した感じとなっていて、その資金が余ってしまっていることもあって、過去の潰れ仕組み組に対してのバックアップ制度の必要が出てきているからである。
 さっそく候補者選びが始められたが、候補者一人に対して五百名の偽物が現れて、その資金を盗み出そうとし始めた。旧体制の組織活動の動きを理解する上での参考になるような展開であるが、まだまだ機械妖怪の勢いは衰えてはいないことの証明である。
 五千億宇宙の中の五千億名が対象で、一年間五千億円設定、一度に五十億円が引き出せるが、一週間でそれを返還しなければならない。かなり厳しい規定だけれども、それぐらいにしなければ旧体制の潰しのテクニックに対抗できない、という内容になっている。試用期間、あるいは実験段階があってもいいような感じで、それはすでに始められているが、期待と関心が高いので、ただのアイデアだけではすまされない状況である。

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