火曜日   異次元回廊
P101 平成25年1月22日(火)

 仕組みは第七台に上がったが、そこには宇宙創世時の形が残っている。そして、その象徴としてのはじめ宇宙を前面に持ってきて、仕組み宇宙にぶつけてくる。それは宇宙の歪みを正すために上っていく仕組み宇宙を食い潰してしまう、そんなたくましくもすさまじい宇宙である。そしてこの領域には、まだよその宇宙を寄せ付けない廃墟も存在している。一サイクル生き終えて廃墟と化している領域の他に、まだ完全に終わっていない生きている宇宙もある。創世時の宇宙が改革されることなく生きていて、仕組み宇宙は入ることを許されない。辺境に届き始めているのではないか、そんな風に思わされたりもする領域である。
 それはそれで新鮮な驚きであるが、やはり原始的な宇宙という感じがする。処女廃墟と言うと彼らは怒るけれども、彼らには彼らの存在意義とプライドがあって、簡単に新体制を受け入れようとはしない。そればかりか逆襲して仕組み宇宙を食い潰してしまう。青息吐息で上がっていく仕組み宇宙を翻弄して、どんどん食い潰していく。それだけの元気があるのである。仕組み宇宙などというものは、七台レベルにまでくると、ほとほと疲れ果ててしまっていて、それ以上のやっかいな仕事など、もうできなくなっているのがほとんどである。少なくとも我々の宇宙が上がっていった領域は、そういう所であった。
 仕組み宇宙がゴロゴロ転がっている廃墟を掃除する大変さは、今までにはないもので、今までこちらがおぼれそうになっていたが、次第に我々の宇宙はそれに慣れてこなせるようになってきた。今までの六台領域でいろいろなはじめ宇宙に出会ってきたが、七台の盟主である今回のはじめ代表は新鮮である。生き生きと宇宙を代表して立っていて、我々を翻弄してくる。しかし、元々旧体制の宇宙は不具合の多いものなので、改革しなくてはならないのであるが、彼はそれを受け入れない。ということは彼はおぞましい化け物でしかないということなのであるが、姿を隠して虚在エネルギーのような所から攻め立ててくる。
 ところが宇宙の方がそんな無ルールでハチャメチャなやり方が嫌になっていて、こちらになびき始めている。つまり、盟主を拒絶して総合先導役の側につこうとするのである。ここから展開が楽になり始めた。総合先導役は別名スーパームツゴロウともなるのであるが、盟主のセット女であるはじまりさん、つまりスセリヒメ大神がムツメロウとなってこちらとセットを組む。こうなると盟主は孤立無援となって、追放されてしまう。
 この形は六台領域の目玉でもあったのだが、やっとここにきて七台の盟主婦神を説得することに成功した。宇宙がそのはじまりさんの方についたので、新生脱皮への道がついた。あとは辛抱強く改革し続けるのみである。しかし、盟主はただではすまさない。彼は旧体制の七台全体の盟主でもあるので、あの手この手で反撃を仕掛けてくる。その巧妙な仕掛けといったら、生易しいものではないので、こなすのが大変である。この七台領域で生き残っているのは、我々の宇宙のみであるというから、楽しくなってくる。

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