月〜金曜日   公武合体 第二幕 (異次元革命) 続
P6 平成25年1月9日(水)〜

 そのことはともかく、東照宮には五体に分けられた徳川家康の一体が住まっていて、佐田に対抗してきた。課題がこなせないのは女の怨念によるものである、という佐田の意見に同意できないためらしかった。つまり後に大奥となるような女の色地獄を築く元となった彼の政策は、仕組みから見ると旧体制の支配欲によるものであって、決して正しいものではない。そのことが彼にはわからないのだった。
 天皇家のものとは違う形の色地獄ではあるが、支配体制を構築するための政略に使われる女子供の思いがどんなものであるかについて、支配欲の固まりのような男どもは考えてもみないのである。その怨念が取り付いて生殖器の課題がこなせないのは明々白々であるにもかかわらず、それを改めることができないでいる。既に時代は変わって武家世界は終了しているにもかかわらず、彼らは殿様人形で居続けようとするのである。そして結局家康公はまたまたバラされてしまっている。天海上人の思う壺ということでしかない。
 仕組みの早い段階で先導役の佐田が昇って行ったとき、体系宇宙の代表であった徳川家康オオクニヌシ大神は、第三次の神の仕組みの舞台となった世界を台無しにして潰れてしまっていた。仕組みを守らなくてはならない宇宙の代表が潰れていたのでは、仕組みがうまく運ぶわけもなく、老大神組や老大主組にのさばられてしまう結果となっている。そのことの責任を考えようともしないのである。正統派の神の仕組みメンバーは皆、今でも潰れ形にされて正常化できずに苦しんでいる。それを何とかしなくてはならないのが総合先導役の役目、いろいろ説得してはいるのであるが、役者はなかなか思うように動いてはくれない。
 その日は明治神宮でも、仕組みに対して責任のある者達は、すべて処刑処罰の対象となって処理された。厳しい処置である。しかし、それをしないと機械妖怪の色地獄宇宙の正常化はかなわない。正統派の長い長い苦闘が続いているので、少しずつ進化してはいるが、果てしもない廃墟妖怪宇宙のヘドロは、次から次へと押し寄せてくる。第七台の新しい領域には、それに押し潰された正統派の宇宙がゴロゴロしている。
 そんな状況下でのその日の大宮氷川神社では、旧体制の潰れたはじめ宇宙のはじめ代表が本殿に出現するという、驚くべき出来事まで起こった。地元の主祭神方はウロウロと逃げ回るのみであった。ともかく仕組みを貫くということは生易しいことではない。

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